こんにちは。『春還』更新してきました。
領主は大工仕事をさぼってお花集めに行っていた模様です。絵面が可愛い。
さて、春ももう終わり。少し違った方向へお話が動き始めます。というところで、一度幕を。
もしもこのお話の更新を楽しみにしてくださっている方がおられたら申し訳ないのですが、今回で一旦、更新を休止することに決めました。物語を完結できていないこと、作中の季節と現実の季節を少しでもリンクさせたいこと、管理人がしばらく多忙となることがその理由です。
サイトの更新自体、お休みすることになるかと思います。ごめんなさい。
更新再開は7月頃を目標にしています。その間、PDF本の発行などはできたらいいなと考えています。
(あと、以前から言っていた作業用サーバーの公開もできれば、など……)
必ず戻ってまいりますので、どうか少しだけお時間をください。よろしくお願いいたします。
拍手たくさんありがとうございます!
以下お返事です。
>こんにちは。「nearby」を……の方
こんにちは。嬉しすぎるご感想、ありがとうございます!!
アプリ起動画面風の演出、web小説だからできる表現の一つとして自身でも気に入っているので、わくわくしていただけてよかったです! それにしても確かに、黒鋼にnearbyを使ってもらうのはかなりハードルが高いですね笑 構想時点では、「誰かのケアラーを担うことが国民の義務」とされているようなブラックユーモア的世界観だったので深く考えていなかったのですが、少しでもリアリティのある設定に近付けようとする中で、案外自然と彼をnearbyに誘導できました笑 私としてはその先の、アプリ上でのやり取りのほうがハードルが高く、どこからどう見てもテキストメッセージの苦手そうな黒鋼くんが短気を起こして電話をかけてしまった次第です(こういう勢いしかないところが若くて可愛いなと思います……)。ばったり出会うシーンで黒鋼くんのほうが目をキラキラさせているのも、年下かつこの関係性だからこそのリアクションで、これは可愛いのを書けたぞ……と満足したのを覚えています笑
二人の服装や外食でのメニューなども、丁寧に楽しんでくださって嬉しいです! わ、私が二人のデート()に浮かれて、いろいろ想像せずにはいられなかった結果でした。テーブルを挟んでの会話たち、実は、「地の文で世界観を“説明”しない」と決めて取り掛かっただけに、「ごはん食べながらこんな話をする(=二人の会話によって世界観を描く)」という計算し尽くされたものだったのですが、自然体と言っていただけるシーンになっていてホッとしました。
そして、黒鋼周辺の細々としたことまで注目してくださってありがとうございます! そんなに全部刺さりますか……笑 だとしたらめちゃくちゃ嬉しいです……。真面目で一途で一生懸命で、何よりファイを大切に思う気持ちがもれなく表に現れてしまうのがnearby版黒鋼くんです。ファイさんに好きになってもらえるように頑張りました(私が)笑
お気に入り文章も教えてくださってありがとうございます! ファイの「黒鋼くんが好き……」を遠回しに延々と綴っているだけの文章ですが笑、プレーンな出会いからの展開・情景描写は私もとても楽しかったです。序盤から黒鋼がデレデレだっただけに、決定打がないままのクライマックスを描くのはかえって難しく、結果ファイさんを無駄に悩ませてしまいました……。
「推し」と表現されている通り、当初の黒鋼にとって生きる世界の異なるファイは恋愛や性愛の対象ではなく、尊敬や憧れ、生きていく上での道標みたいなものだったのだと思います。それがケア関係になり、弱った姿を見せられたことで保護対象になり、実際に触れられる位置に相手がいると分かったことで明確な思慕を自覚した……と。憧れの人って、実物より大きく見えたりしますよね。黒鋼くんがファイさんを見てやたらと「ちっせぇ……」と言うのはそのためだったりします。相手が手の届く存在、触れられる存在であると認識して、「まぁ気を付けろよ(その気になれば手が届くんだからな)」なんてことも言っちゃうようになりました(なんでこう悪い顔が似合うんでしょう……あの顔と声でぐいぐい来られたらひとたまりもないです……)(ファイさんが)
二人の後日談も妄想してくださって嬉しいですー! お泊まりデートは必至ですが、生真面目な年下×初心な年上なので、しばらく幼児みたいだと思います(?)お互い照れちゃってぎこちない……手ぎゅっとされただけで真っ赤になる仲なので……。ファイさんにとっては念願の、大型犬にじゃれ付くチャンスなのに笑、ド緊張すぎてちょっと背中に貼り付いただけですぐえへへって言って離れてしまいそうです。そしてそれを残念そうにする黒鋼くん……。ケアラーとしてのファイさんが忙しすぎるので、nearbyの通知が鳴る間はそういう雰囲気にもならなさそうですね。下手をするとクリア版の二人よりも穏やかに愛を育むような。いっそ黒鋼くんのほうが甘えてじゃれ付いてくれないと進展しない気はします笑
原作ファイさんを解釈する中で、彼の優しさというものは自身の負った痛みの反動であり、(仕組まれた旅と知りながら素知らぬ振りをして同行するも、いつの間にか心から仲間を思い遣ってしまうという)利己と利他の狭間で揺れ動くものと捉えています。彼自身、「優しい」と評されがちな自分の性質を偽善であると冷静に捉えていたりして、正しく愛されずに過ぎ去った幼少期が「優しさ」の完成を妨げているのではないかと考えます。狡くて、優しくなくて、自分可愛さに嘘を吐く、誰からも愛されそうにない自分、を曝け出してそれでも受け止められてしまったとき、彼は失った幼少期を消化してようやく本物になれるのではないかなと。彼の“生き直し”を繰り返すだけの拙作たちです……。
また、本当に支援されるべき人こそ制度から取り零されてしまう、というメッセージをも読み取ってくださりありがとうございました。ここまで受け取っていただけるものなのかと驚いています。物語を書く者として、これ以上ないほど純粋な喜びを感じます。
私の変なブログも遡って読んでくださったとのこと(お時間がもったいないです笑)、誰にも見られていないと高を括って荒ぶりがちな記事を読まれていると思うと恥ずかしいです。話し相手がPCだけという人間の末路……。
二次創作において筆者がここまで「個」を出すことに葛藤もある中、私という人間と作品とを地続きのものとして捉えていただけること、そしてそれを好意的に受け取っていただけることに感謝いたします。不条理の中を生き抜くのが原作の黒ファイさんですから、彼らの奥底にあるもの、人間的な魅力、心の強さが一際輝くとき、を再現しようとすると、それぞれの世界観における「不条理」が舞台装置になるという、ある種作為的な面もあります(というのは今改めて考えてみて思うことであって、執筆中は単に自身の思想に引っ張られているだけの気も……)。萌の裏に隠したものを、一演出としてでなく意味のあるメッセージとして見付けていただけて、このお話を書いてよかったなと心から思います。
ところで、喜ばしいライフイベントが控えておられるとのこと、おめでとうございます。本当によかったですね……! 伴って生活の変化や大変さもあるかと想像しますが、どうかご自身のお身体を一番に、ゆったりとお過ごしください(嬉しい知らせに、私のほうまでほっこりしています^ᵕ^)。
そして拙作をそんなに大事にしていただいて恐縮です。そんな……そんなでも……笑
現時点でさえ未着手の構想が十くらいあり(無理)、これはもう生きている限り黒ファイを書いていくしかなさそうなので、そんな大事に取っておいていただかなくてもたぶん大丈夫です笑(と言いつつ、最近遅筆に拍車がかかっているので、更新停滞を前提にお待ちいただければ……などと弱気なことも考えてしまいます笑)
『春還』の連載も楽しみにしてくださってありがとうございます。完結まであと少し、ここで一旦足踏みとなってしまうのが心苦しいのですが、もしよろしければ最後までお付き合いください。すでにここまで楽しんでいただけているようで励みになります。終盤も面白みのあるお話になるよう、自分の書きたいものを信じて頑張ります……!
こちらこそ、いつも温かいメッセージをいただき感謝で一杯です。こうして画面越しに言葉を交わせることが掛け替えなく、本当に嬉しく思います。
気温差の大きくなる季節ですので、どうかご自愛くださいね。楽しい日々を過ごされるよう、願っています。
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